十一日目 1月4日

朝になった
高山病にかからない為に水を一日3リットルも飲めといわれている
お水ばっかり飲むのは大変なので半分ぐらいは食事のときに何度も紅茶やコーヒーをおかわりして飲んでいる
おかげさまでトイレが近い
テントをでると空が薄明るくなっている
キリマンジャロのシルエットがはっきりと見える

これはもってきたAPSカメラで撮ったものだ
このような暗い状態でもフラッシュを切り、セルフタイマーをかけて岩の上においたまま撮るとよくとれる
このような素晴らしい瞬間を独り占めしてはならないと他の人にも、特に高価な一眼レフカメラを持っている麻奈さんには無理やり起こしてでも出て来て欲しかった
「麻奈さん起きてー
起きて起きてすごいよー」

すると麻奈さんとマッシー(増田さん)の不機嫌そうな声が聞こえてきた
「起こさないでくれよな・・・・ホセみたいじゃんかよー」
もしかして2人の女王様を怒らせてしまったかもしれないが、キリマンジャロの雄姿に感激してしまった俺には通用しなかった
以後俺はホセを見るような目で見られるようになってしまった
ことあるごとに「ホセと君はおんなじだよ、英語ができたらきっとホセと仲良くなるよ」
などといわれる発端だった
俺はホセなんかじゃない、俺は俺だ!
(そういう態度がホセっぽいといわれるのかもしれない・・・)


キリマンジャロを見つめて感動する私達


キリマンジャロの日の出

快晴のなか気持ちよく歩いてゆく
キリマンジャロの姿が美しく偉大に見える
気に入った場所があったのでみんなの写真を撮る
山が発光しているような神秘的な写真になった

佐々木さん
山川さん
増田さん
三浦さん
ベッキー
広瀬さん
松田さん
道家順子さん
道家佐一さん

お昼はマカロニを食べて、少し歩き2時前には次のキャンプ場に到着した

時間が短いのでらくらくだった

シラ・U・キャンプ到着

松田さんの体力を心配して荷物を前に着けて登ったレジナール

キャンプに到着するとすぐに雨が降りだした
それが止んだときに外を見るとタンザニア2番目のメール山が遠くに見えるシルエットは富士山そっくりの山だ


今晩の食事
麻奈さんの持ってきた味噌汁、小魚のシチュー、ごはん

十二日目 1月5日


山頂がだんだん近くに見えてくる
高度は3800m
富士山よりも高い

朝食を食べて4600mのラバ・タワー・キャンプまで出発する


すっかり森林限界を超えている
大小の岩がゴロゴロしている


ハッとする美しさを見せてくれたロベリア


もはやここまで近づいてきた(右端が俺)
下はサバンナだったのに、目前に雪面が広がる
日射がきつくなってきたのでもらっていたマサイブランケットを頭からかぶった
日射で首筋がヒリヒリしてくるみたいだったのだ
もう日焼け止めも欠かすことができない

昼過ぎまでものすごく体の調子が良かった
大地のエネルギーを感じている そんな気がした

ところが徐々に足取りは重く、おなかが重く頭痛がしてきた
高山病にかかりはじめたのかも知れない
それとも昼食が体に合わなかったのかもしれない
昼食にはこってりと油の付いたパンケーキとゆで卵、チキン、ビーフジャーキー、じゃがいもだった
ものすごく高カロリーで体力を付けるようにと考えられたものだろうが、玄米菜食が好きな俺には辛かった
それでもぜんぶ食べてしまった
それがいけなかったのかも・・・・・・


ラヴァ・タワー・キャンプ(4800m)に到着

キャンプに着いてからも体調がよくない。仕方なくもってきた解熱剤を飲みあたりをゆっくりぶらぶらする
眠くもないのに止まっていると頭がガンガンしてくるのだ
「やっぱ高山病かなぁ・・・・・」


キャンプから見た頂上

食欲は無いが、ホセには「よく水を飲め!」と言われているので水だけは飲んでいた
食欲は回復してなかったがみんなと食堂テントに行った
吐き気もあったのでテントのインナーテントの中にまでは入らずに入り口の天幕の下に椅子を置いてそこに座ってじっとしていた
酸素をたくさんとらねばと深い呼吸を意識しているうちに瞑想になってきて、何故か普段よりも深い瞑想の状態でものすごく気分が良くなってきた
体を1mmたりとも動かすのがもったいない気持ち
言葉では表現しがたいほど気持ちいい
寒い日に外から帰って服を脱いで温かいお風呂に入ったときのあのジーンと気持ちの良い感じの10倍ぐらい気持ちいい
キリマンジャロという場所のせいなのか、体が弱っていたからなのか分からない(頭痛のときの瞑想はとくに気持ちよいのだ)
周りの人は変に思ってたかもしれないが、どう見られようかどうでもよくなった
瞑想とかにに理解ある人たちで良かった

自分のテントに帰るとまた頭痛がしてきたが何とかして寝る
水ばっかり飲んでいたのでおしっこの数がやたら多い

十三日目 1月6日



朝になれば雲もなく見事に頂上を見ることができた
午後になってくるといつも曇ってしまうのは積もった雪が水蒸気になるからだ
ここまで来たらもう一日で行けそうな気分(ここから登るルートもある)
私達はいったんここから下って反対側からアタックするようになる


テントで朝食 かなり冷え込むのでダウンジャケットを着る
頭痛はよくなっていた




少し登るとそこは雪のなかこの上に見晴らしが良いところがあるのでホセに連れて行ってもらう
増田さんは高山病で調子が悪く別ルートの最短距離で次のサイトに向かった
何もしてないのに疲れていてかなり大変そうだった。登頂できるのか心配。
高山病にかかった同士で「登れなくってもいいもんね。非、日常を楽しみに来たんだから!」
と言ってかばいあう(笑)



下ってくると緑が多くなり幻想的な風景になってきた
この霧がちょうどいい
まるで黄泉の国に迷い込んだみたいだ

雨が降り出して途中の洞穴でランチ


眼前にウフルピークがそびえたつ

14:30バランコ・キャンプに到着した
ここで他の登ってきているチームに出会うことができた

十四日目 1月7日

キリマンジャロの南側斜面を回り込むように迂回していく
景色のよいところを次々と超えてゆく
道は狭く険しい


この大きな崖をよじ登ってゆくのだ


谷の下から


崖っぷちを両手を使いゆっくりと登っていく
ずっと今まで楽な道だったのでみんな戸惑う
高山病もあり、遅れる人との差は大きくなった
俺のマサイレッドはよく目立つわ!


ようやく崖を登りきった!
山を制覇したような喜びに酔う
うしろにはメール山(4566m)が顔を出している
まったく素晴らしい光景だ


至福のひととき


9:30岸壁を登りきったところで朝食
朝食を遅くしたのはこの岩登りがあるためだったのだ
朝食のメニュー
インスタントみそ汁、ごはん、ふりかけいろいろ
ごはんに油を入れて独特の炊き方をしているので私達には不評のごはんだったが、雑炊状態にするとうまかった

カランガ渓谷へ向けて崖を降りてゆく

ガランガ渓谷 写真が分かりにくいが、ここからぐっと降りて向こうの崖をさらに登ることになる
一同ゾッ!


崖を降りたところで川を発見!
もう5日もシャワーを浴びてない!
水のいらないシャンプーを持っていってたが、もうがまんならん俺は頭を川に突っ込み洗うことにした
すげー気持ちいぃーー
羨ましそうに眺めていた女性陣だったが三浦さんも耐え切れずに川に突っ込む
気持ちよさそうだぁ

ここが最後の水汲み場だそうだ、キャンプはここの崖を登ったところにある


ガランガ・キャンプ到着
他にも大勢のキャンパーがいる


これはキッチン用テント


ガランガ・キャンプからのピーク

13:30にキャンプに到着したのでランチを食べた後にホセと広瀬さん、山川さん、道家夫妻は散歩に出かけた
俺は残った。のんびりしたいし、ホセに連れまわされるのは苦手なのだ
残ったメンバーで談話を楽しむ


夕暮れ メール山も見える
雲海に沈む夕日は幻想的だった
太陽の左に、にょきにょき出てきた雲がドラゴンそっくりだ

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