7月31日(木)

 朝6時30分頃チェックアウトし、近くの公園でマットを敷いてもうすこし寝る。「やはり1時間100円でももったいないな」

 北陸道を通りそうなナンバーのトラックを探してみるが、ほとんどすべての車が名古屋方面に行くようだ。「仕方ない、サービスエリアを降りて直接北陸自動車道の入り口で待とう」と、SA内の販売所で売られている地図を見て、またも多賀SAから下へ脱出するのだが、前回と違ってフェンスを飛び越えるようなワイルドな作戦は使わずに、ここから高速バスに乗る人のための出入り口から出た。「ちっ、こんなのあったのかよ。」

 そこから歩いて1時間、高宮という近江鉄道の駅から電車を使ってJRの長浜駅まで行く。電車賃は560円だ「それでももったいない」。さらに長浜駅から北陸自動車道の長浜インターチェンジまで歩いて1時間以上かかった。

 IC(インターチェンジ)の入り口でザックに座って待つこと10分。4トントラックが止まった。「まさか金沢方面じゃないだろう」とザックを置いたままでトラックに走り寄る。「金沢方面行きたいんですけどー」「いいよ、乗れ」「は、はい。」今度のヒッチハイクは思ったよりもとても簡単だ。

 「どうしてここから乗ったんですか?(俺)」「ちょっとやばいんだよー(ドライバー)」「なにがですか?」「トラックがねぇ過積載なんだよ」「えっ・・・」「白バイは後ろから荷台の下がり具合を見て過積載を見つけてるんだよ」。「おまえ昼飯食べた?」「いいえ、まだです。」「ちょうどいいからパーキングで飯でも食べよう」と、すぐ近くのサービスエリアでご飯にきざんだキャベツを乗せてその上にカツがのっかってるソースカツ丼を食べた。カツ丼はやっぱり卵とじがいい。

 運転中オッチャンは愛想良く話し続け、赤帽をしたときの儲け方とか、北陸各県のねずみ取りの仕方の違いなど、いろいろドライバーのいいところを教えてもらったりした。「北陸自動車道じゃな、ねずみ取りは片側車線をつぶしてするんじゃ。」そして金沢の近くの小矢部川SAで降ろしてもらった。過積載で白バイにおわえられなくてほっとした。

 SAのバス乗り場の近くでヒッチハイクを開始した。20分ほどすると一台の乗用車が止まって営業所の所長風のおっちゃんが顔を出した。「新潟方面行きたいんですけど」「ちょっと寄り道せにゃいかんけどかまん?」「はい」「これからガソリン給油するからそっちへ来て」と車の後ろについて行ってみる。「娘達がいっしょやからちょっとまってな」と、「おっこんどは女の子が一緒か」と期待する。「学生?」「いいえ、フリーです」「そうか、ちょうどいい商売があるから後で紹介するわ」なんじゃそりゃぁ。

 2人の女の子がやってきた。おぉ同年代じゃないか。でも、いきなりの俺の登場に驚いてる様子だ。そりゃそーだろうーなー。女の子に簡単な自己紹介をしたが、全然世界の違う人間みたいで興味ないみたい。2人のうち一人は営業所長風の人の娘さんでもう一人は友達だそうだ。「これからうちの娘達を白馬のスキー場に連れて行くんじゃ」と、この子達はそこで夏の間、アルバイトをするそうだ。

 北陸自動車道を進んでいくと断崖絶壁だらけの場所を通る。そこには29ものトンネルがあって、そのトンネルの繰り返しにとても眠たくなる。そのトンネル地帯の中程に糸魚川があってそこを北上する。看板に「日本最大の活断層フォッサマグナと書いてある」この地域ではフォッサマグナの名を利用して「フォッサマグナラーメン」「フォッサマグナ温泉」「喫茶フォッサマグナ」などある。なかなか強烈なネーミングだ。

 夕方になってお腹がすいたので、車はドライブインに入った。そこで「ひすいラーメン」を食べた。糸魚川はひすいがよくとれるそうだ。スープの色が緑色なのが印象的でとても美味しかった。

 さらに糸魚川のそばを走り続ける。糸魚川の景色は絶壁だらけですごい。JRの路線が走っているので乗ると気持ちよさそうだ。やがて白馬の旅館に着いて彼女らはそこで降りた。

 2人にだけになってさらにおっちゃんは自分のしている商売を勧めてくる。(うーん、俺はうどん屋やることに決めてるんだけどな。決心を簡単にゆるめて訳の分からない話に乗るわけにはいかないのだ。

 12時頃になって新潟の栄パーキングエリアで降ろしてもらった。そこでテントを張って寝る。新潟なのにムシムシして暑い。

次の日に進む